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2023/01/01 掲載

真茅会長の年頭所感

2023年 年頭所感

      一般社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会
      会長 真茅 久則
      (富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 取締役会長)



 2023年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 平素より一般社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会の活動に多大なるご理解とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大が繰り返され、また、地政学リスクなど国際情勢の変化がもたらした経済環境の変化、気候変動への対応加速など、お客様ならびに会員企業におかれましては、さまざまな施策を検討し、実践する1年であったと思います。業界としては、新型コロナウイルス感染拡大前の社会状況に戻らないニューノーマル時代への適応が求められるとともに、グローバル市場でのサプライチェーンの確保が重要となっています。また、環境問題への対応としても、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーへの取り組みは不可欠となっています。

 昨年、当協会会長に就任した際に、協会が重点的に取り組むテーマとして「グリーン」、「デジタル」、「グローバル」に焦点を当て、以下3つのテーマを掲げました。

① 製品ライフサイクル全体を見据えた環境課題解決の加速
2050年カーボンニュートラルへの挑戦を推進すべく、これまでの環境活動に加えて、脱炭素の加速ならびにサーキュラーエコノミーへの貢献に関する取り組みを整備します。

② ニューノーマル時代の多様性に向けたDX化の推進
多様性のあるワークスタイルに適応する方向性を議論し、DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みを推進することにより、お客様と会員企業、ならびに会員企業間の共創基盤を探索し整備します。

③ グローバル市場で求められる責任ある企業行動の促進
サプライチェーンと市場アプローチの両面において、業界としてグローバル市場から求められる通商や環境、人権などのルールに対して会員企業への責任ある行動を促します。

 以上のテーマに対して、長期的な視点から、以下の具体的な協会活動で成果を出すことに取り組んできました。

 「製品ライフサイクル全体を見据えた環境課題解決の加速」に向けた具体的な取り組みとして、新たに「環境諮問委員会」を設立しました。環境課題に対する横断的な情報集約と活動の判断・指示を行う司令塔として、当協会として対応すべき環境課題への取り組みを推進することがミッションです。今後、業界として協調・協力すべき環境テーマの優先度を判断し、環境課題に関わる委員会・部会が連携して取り組むことを推進します。

 「ニューノーマル時代の多様性に向けたDX化の推進」については、従来から進めている2つのワーキンググループで仕組みの検討と構築を具体化しています。「データ真正性基盤検討」ワーキンググループでは、文書の真正性を担保するデモシステムを構築しました。さらに「MFPゲートウェイ基盤検討」ワーキンググループでは、パブリックスペースに設置したマルチベンダーの複合機でプリントサービスを利用できる、相互運用の基盤に関する実証実験を開始しました。

 「グローバル市場で求められる責任ある企業行動の促進」では、グローバル市場における通商、サプライチェーン、セキュリティー、人権などに関する調査、情報共有を、関係官庁や関係諸団体のご協力のもと継続的に行い、会員企業の支援へとつなげました。

 協会会長としての基本方針は、「ニューノーマル時代のグリーン、デジタル及びグローバルの推進に貢献する」、「社会課題が多様化、複雑化する中で、市場やお客様と健全な関係を構築する」ことです。本年もこの方針に沿って、引き続き3つの重点テーマへの取り組みを強化するとともに、効果的かつ効率的な協会活動の推進に挑戦していきます。

 本年も関係官庁、関係諸団体の皆さまからのご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。また、お客様ならびに会員企業の皆様には引き続き、当協会へのご理解とご協力をお願い申し上げるとともに、皆さまの益々のご健勝を心よりお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。